ケーブルサイドレイズ
ケーブルサイドレイズは、こう動かす
効く場所:三角筋(あわせて働く:僧帽筋)
外せない点:
- プーリーの高さ
- 立ち位置
- マシンからの距離
- 滑車の高さ(最下段以外の使い方)
別名:Cable Lateral Raise、Cable Side Raise、ケーブルラテラルレイズ、ワンハンドケーブルサイドレイズ(低い位置のケーブルを横に引き上げるタイプ)
やり方
セットアップ
- プーリーの高さ:プーリーを最下段にセットし、体の反対側(マシンから遠い方)の手でハンドルを握る。例: マシンが自分から見て左にあるなら右手で握り、体の前でクロスさせてから真横に上げる。目安:腕を上げる前から、ハンドルに軽い引きを感じる。
- 立ち位置:マシンに対して横向きに立つ。目安:腕を真横に上げる向きと、ケーブルの向きはそろっているか。
- マシンからの距離:マシンから半歩〜一歩離れて立ちます。目安は、腕を下ろした位置でケーブルが体の前を斜めに横切り、軽く張っている位置です。近すぎると腕を下ろした位置でケーブルが緩み、ダンベルと同じく負荷が抜けます。合う距離は腕の長さやマシンの作りで変わるので、歩数より張り具合で決めてください。空いている手でマシンの支柱を握ると、体が傾くのを防げます。目安:腕を下ろした位置でハンドルが軽く引かれていれば、距離は合っている。
- 滑車の高さ(最下段以外の使い方):最下段からが標準ですが、滑車を手首〜腰の高さに上げると、腕を下ろした位置の負荷が強くなり、上げきった位置の負荷は軽くなります。腕を下ろした位置で肩の横が引き伸ばされる感覚を強めたいときに使います。上げきる位置で肩が詰まりやすい人も試す価値があります。目安:上げきるまで、ケーブルが体にも腕にも当たらない高さ。
重量の決め方
まず一番軽い重量(ピンを最上段)で1セット行い動きを覚える。次に「15回できて、まだ2〜3回余裕がある」重さまで1段ずつ上げて探す。三角筋中部は小さな筋肉なので、ほかのケーブル種目の感覚で選ぶと重すぎることが多くなります
15回×3セットが最後まで良いフォームでできたら、次回1段上げる。この種目では1段の差が大きく、上げた途端に体の傾きや肩のすくみで補う形に崩れやすいので、崩れたら前の段に戻します。戻した段で下ろす動作に3秒かけ、20回まで同じ形で行えるようになってから、改めて1段上げてください
動作
開始:肘を軽く曲げたまま、体の前を通してケーブルを引き上げ始める
呼吸:持ち上げながら吐き、下ろしながら吸う
終了:最終レップ後は肩の高さまで上げた腕をゆっくり下ろし、重りを静かに着地させる
ジムでのマナー
- 使用後はハンドルを拭く
- アタッチメントを元のフックに戻す
- 片手ずつ使うため、反対側のプーリーも空けておく(他の人と共有しやすい)
- 滑車の高さを変えたら、使い終わったあとに元の高さへ戻す
よくある間違いと直し方
- 肩の横より首の付け根(僧帽筋の上のほう)が張る:鏡に横から映して、上げきったときの肘の高さを見てください。肘が肩より高くなるまで上げると、肩の横だけでなく首の付け根にも力が入りやすくなります。肘が肩の高さに来るところを目安に止め、肩がすくまずに動かせる範囲を探してください。高さが合っているのに張るなら、上げる前に肩を耳から遠ざける方向へ下げてから始めます。それでも肩がすくむなら重すぎるので、1〜2段軽くしてください
- 体を反対側に傾けて反動をつけている:重量を下げ、体を垂直に保ったまま腕だけで持ち上げます。空いている手でマシンの支柱を握ると、体の傾きを止めやすくなります
- 肩の前(三角筋前部)ばかり疲れる:腕が体の前方へ上がっています。腕を上げる方向を真横か、体の少し前(斜め30度ほど)にとどめます。親指を上へ向けるように腕をひねると肩の前が働きやすくなるので、手首はひねらず、手の甲が外を向く自然な向きのまま上げてください
- 腕が伸びきって肘に負担がかかる:肘の曲げ角度を動作中一定に保ちます。軽く曲げた角度で固定し、肘から先ではなく肘そのものを横へ持ち上げる感覚で上げてください
- 左右で上がる高さや回数が違う:珍しいことではありません。弱い側から始め、その回数を強い側の上限にします。弱い側だけ1セット足すのは構いませんが、強い側を増やすと差は広がります
- ケーブルが腕や体にこすれる・当たる:立ち位置がマシンに近すぎるか、体の向きがずれています。半歩離れ、肩のラインがケーブルの引かれる方向とほぼ平行になるよう立ち直してください。ケーブルが体の前を通る標準の形で当たる場合は、体の後ろを通す形に替えても構いません
痛みが出たときは
- 肩が痛いとき:腕を肩より高く上げすぎると、肩の関節が詰まる感じが出やすくなります。肩の高さまでで止める範囲に収め、それでも痛む場合は滑車を腰の高さに上げて試してください。痛みが続く場合は中止し、医療機関を受診してください
- 首・肩の上が痛いとき:僧帽筋の上部で持ち上げている状態です。重量を下げ、肩を下げたまま肘から先に上げる意識に変えてください
ケーブルサイドレイズとは
ケーブルサイドレイズは、低い位置の滑車につないだハンドルを片手で握り、腕を体の横へ肩の高さまで引き上げて、肩の横(三角筋中部)を鍛えるケーブル種目です。英語の Cable Lateral Raise(Cable Side Raise)をそのまま読んだケーブルラテラルレイズや、片手で行うことからワンハンドケーブルサイドレイズとも呼ばれます。ダンベルのサイドレイズでは、腕を下ろした位置で重りが真下にぶら下がるだけになり負荷がほとんどかかりませんが、ケーブルは斜め下から引かれるので、その位置から張力がかかります。そのぶん動作の前半から肩の横に力を入れ続けることになり、ダンベルより軽い重さでも強い張りが出ます。片手ずつ行うので左右差を整えやすい反面、片側ずつ時間がかかり、立ち位置と滑車の高さによって負荷のかかり方が大きく変わる種目でもあります。
この種目で変わること
- 三角筋中部の筋力・筋量の向上:腕を横に上げる動作で、肩を横から見たときの丸み(肩幅の印象)に関わる部位を鍛えます。骨格としての肩幅は変わらず、見た目が変わるのは筋肉が育つぶんなので、数か月単位の継続が要ります
- 片側ずつ行えるため左右差を整えやすい:弱い側だけ回数やセット数を足す調整ができます
効かせ方のバリエーション
- 座って行う形(シーテッドケーブルサイドレイズ)は、脚や上体の反動を使いにくく、肩の横に集中しやすくなります
- ダンベルのサイドレイズとの使い分け。ダンベルは腕を肩の高さまで上げた位置で負荷が最大になり、下ろした位置ではほぼ抜けます。ケーブルは下ろした位置から張力がかかり、可動域全体に負荷が分散します。重さを数字で伸ばしやすく手軽なのはダンベル、動作の前半も鍛えたい・左右差を整えたいならケーブル、という分け方になります
- ケーブルマシンが無い場合は、ダンベルのサイドレイズかチューブで代替します。ダンベルに置き換えると、腕を下ろした位置の負荷が失われます。チューブは引くほど張力が強くなるので、上げきった位置で最も重くなり、下ろした位置では軽くなります。ケーブルのようにダンベルより平らに近い形で負荷をかける形は、ほかの器具では作りにくくなります
混んでいたら・比べたい
長所・短所
この種目ならではの強み
- 腕を下ろした位置から張力がかかる:ダンベルでは抜ける動作の前半にも、三角筋中部への負荷が残る。
- 滑車の高さで効く位置を動かせる:滑車を腰の高さに上げれば、下ろした位置が重く、上げきった位置が軽くなる。
- 左右を別々に確かめられる:片手ずつなので、弱い側の回数に強い側を合わせればよい。
弱みと、その付き合い方
- 扱える重量は軽い:下ろした位置から張力がかかるぶん、ダンベルより軽い段で限界が来る。重さの数字で進み具合を測るには向かない。
こう付き合う:重さの記録はオーバーヘッドプレスでつけ、こちらは回数と形で見る。 - ケーブルマシンが空いていないと行えない:置いていないジムもある。無い日はマシンサイドレイズで。
ひとことで:腕を下ろしきった位置でもケーブルが張っているか。毎回そこから始める。
よくある質問
- ダンベルのサイドレイズと使い分けは?
- ダンベルは上げきった位置で負荷が最大になり、ケーブルは下ろした位置から負荷がかかり続けます。両方入れる場合は、重さを伸ばしやすいダンベルを先に、ケーブルをあとに回すと、肩の横に可動域全体で負荷をかけられます。
- ケーブルは体の前と後ろ、どちらを通しますか?
- 基本は体の前を通す形です。背中側を通すと軌道が変わり、肩の後ろ側も働きやすくなると言われますが、前を通す形との差ははっきりしていません。前を通してケーブルが体に当たって動きにくいときに、背中側を試す程度で十分です。
- 肩の横に効いている感じがしないのは、どこがずれていますか?
- 首の付け根が張るなら肩がすくんでいて、肩の前が疲れるなら腕が前へ上がっています。どちらでもないのに効かないときは、重すぎて反動で持ち上げていることが多いので、1〜2段軽くして、肩を下げたまま肘から真横へ上げてください。上げきった位置で一瞬止め、肩の先の外側が硬く張ってくれば狙った場所に入っています。
- 重量の目安はどれくらいですか?
- ケーブルの重さはマシンの滑車の仕組みによって、同じ表示の数字でも実際の重さが違います。ジムを替えると重さの感覚も変わるので、数字にこだわらず、15回前後を反動なしで行える重りの枚数(ピンを差す段)を選んでください。ショルダープレスなどほかの肩の種目で使う重さより、かなり軽い設定になるのが普通です。
- 片手と両手、どちらで行えばいいですか?
- 片手ずつが基本です。左右の差を確かめながら、ケーブルの軌道を体の動きに合わせやすいからです。両手同時は時間を短くできますが、ケーブルが体の前で交差して軌道が窮屈になりやすく、肩の高さまで上げにくくなります。
- 腕はどこまで上げればいいですか?
- 肘が肩の高さに来るところまでが目安です。それより高く上げると、肩の横だけでなく首の付け根(僧帽筋の上部)にも力が入りやすくなります。肩がすくまずに動かせる範囲で止めてください。
- 立ち位置はマシンからどれくらい離れればいいですか?
- 腕を下ろした位置で、ケーブルが体の前を斜めに横切り、ハンドルがすでに軽く引かれている距離です。多くの人は半歩〜一歩です。近すぎるとダンベルと同じく下ろした位置で負荷が抜け、遠すぎると体がマシン側へ引っぱられて傾きます。
- 肩の日のどこに入れればいいですか?
- ショルダープレスなど重さを扱う種目のあとに置くことが多い種目です。プレスで疲れていても軽い重さで行えるので、肩の横を追い込むのに向いています。肩の横を特に伸ばしたい時期は、肩の日の最初に置いて、疲れていない状態で回数を重ねる方法もあります。
- いちばん軽い段から始めてもいいですか?
- 構いません。いちばん軽い段でも、体を傾けずに15回上げられるかを先に確かめてください。重すぎると首の付け根に効いて、肩の横に効かない形を覚えてしまいます。